マルス山梨ワイナリーへ行ってきました

いつもご覧いただき、ありがとうございます。

すっかり更新をさぼってしまいましたが・・・

もう1月の話なので、少し前の話になりますが、山梨県石和にあるマルス山梨ワイナリーへ見学に行ってきた時のお話を。
HPはこちらです ⇒ マルス山梨ワイナリー


左のワインは、当店がオープン以来使わせていただいている白ワインの『甲州 ヴェルディーニョ』
右は、たまにグラスで登場する赤ワイン『マスカットベリーA 樽熟成』
Ch マルス.jpg
甲州の方は、品種特有のスッキリした味わいながら、リンゴやカリンなどの爽やかな香り、旨みを伴う柔らかい酸味で、スッキリとした味わいの物が多い甲州の中では、少し毛色の違うタイプです。
このワインの一番の特徴と言えるのは、やはり酸味だと思いますし、当日お話を伺った田澤醸造長もそこをコンセプトにして仕立てているとお話しされていました。
この甲州種は石和地区の畑で生産されますが、石和地区は盆地にあるため夏は暑くブドウが熟しやすいのですが、盆地であるが故、昼夜の寒暖差が無いために(寒暖差があるとワイン醸造に必要な酸が産まれます)求める酸味が得られないとのことで、醸造長の田澤さんは【あえて早摘み】を使うことで糖度と酸味のバランスを取っています。
熟度が低めという事は、ワインに仕立てた時に旨みが乏しくなりがちですが、醸造中にでる澱とある程度の期間一緒に熟成させることで、澱が持つ旨味を液体に移し、スッキリとしていながらも旨みのある味わいに仕立てられています。

一方、ベリーAの方は、日照時間が日本一長い穂坂地区で生産され、標高も4~500mと高いため、昼夜の寒暖差も強くワインに適したブドウができる産地とのこと。
この熟度の高いブドウを使い、セニエ方、コールドマセレーション方、長期マセレーション方など様々なアプローチを用い様々なタイプの原酒をを仕込み、それを新樽、使用樽(1~2回)などでタイプの異なるワインを仕込み、熟成させたのちアッサンブラージュ(ブレンド)して瓶詰しています。
マスカットベリーAらしいキャンディー香と樽由来のコーヒーやカカオなどの香りがバランスよく感じられ、凝縮感がありつつも柔らかな果実味とチャーミングな酸味、樽由来の味わいとのバランスが素晴らしい実に奥行きのあるベリーAとなっています。

そして、近日中に登場するのがこちらのワイン
甲州 オラジュ・グリ.jpg
甲州 オランジュ・グリ
このワインは今年からリリースされた新しい商品とのことで、私も初めていただきましたが・・・
簡単に書くと、醸しの長さからくる果皮の旨味や味わい、厚みのある豊かな香り、しっかりとした果実味、柔らかくも芯のある酸味・・・
アルザスのピノ・グリに似ているというと少し語弊があるかな?
とにかく、ビックリするほど美味しく、その場でグラスワインでご案内したいと思ったワインです。
ぜひ、召し上がってください!
ちなみに私の好みにはドンピシャです!!

と、私のつたないテイスティングコメントこのぐらいにして。。。




さて、コメントの中にも出てきた樽熟成の様子がコチラ
P_20180118_130311.jpg
一年でだいたい10%くらい目減りするnので(天使の分け前・Angel's share ってやつですね)
減った分は同じ原酒を足して樽を満たしていきます。

この後はちょっと珍しい物を
P_20180118_131812.jpgP_20180118_132106.jpgP_20180118_133145.jpg
丁度伺ったタイミングに最新式のプレス機で、クリオ・エクストラクション(氷菓仕立て・収穫したブドウを人為的に凍結させ、それを圧搾することで糖度の高い果汁を得る方法)を行っていまして、圧搾したての氷菓仕立ての果汁をいただきました。
この果汁が後に透明な甘口ワインになるのですが、驚くほどの甘い果汁で確か糖度が30度(うろ覚えで失礼・・・)近くあり、かなりの甘さですが、酸味もしっかりとあるため言われている糖度ほどには感じなかったのが印象的です。

P_20180118_135519.jpg
これは、ワイナリーにあるコルクの木。
育つものの、気候があまり合わないようで、コルクを採取するほどには育たないとのことです。もちろんコルクを採取するために育てているわけじゃないですよ。

他にも色々とお話を伺ったのですが、その辺りはご来店時に是非w





で、今年から稼働する、新しいワイナリーの穂坂醸造所をご紹介がてらテイスティングをしましょうという事で穂坂まで移動しましたが、この醸造所のロケーションが素晴らしく・・・
P_20180118_144551.jpg

目の前にはこんな風景が広がります。
P_20180118_165055_HDR.jpg
正面に富士山を望む素晴らしい景色とぶどう畑。
新緑の季節はもっと素敵でしょうね!

こちらが新しい醸造所。
P_20180118_150728.jpgP_20180118_151245.jpg
2018年ビンテージからこちらで仕込むそうです。
新しい最新の設備で仕込むワインが楽しみですね。

醸造所の目の前や隣には畑が広がっています。

P_20180118_152829.jpgP_20180118_144746.jpg
どちらもマスカットベリーAの畑です。
1月なのでまだ休眠状態ですが、収穫を迎えるころにまた伺いたいと思います。

石和ワイナリーで案内してくださった、田澤醸造長です。
P_20180118_140317.jpg
得られたブドウを様々な手法で個性を引き出し、またアッサンブラージュすることでより美味しいワインを造る姿に本当に感動しました。(生意気でスイマセン)

また、昨年伺ったシャトー・ジュンの仁林さんも同じことを話していたことがあり印象に残った話を
『ぶどう栽培はこの地域の農家さんの大切なお仕事でもあり地場産業なので、国産ワインの需要が高まっている昨今、原料が値上がりし大手のワイナリーは自社で畑を買ったり開墾したりしてコストを抑えているが、我々は葡萄を作ってくれている農家さんが、自分たちの葡萄でちゃんと生計がたつようにしなければいけないと考えているので、この先も買い続けるし自社畑を持つことは今のところ予定が無い』
と同じことを同じことを話されていたのが凄く印象的でした。
いわゆる、ドメーヌが良いとか悪いとかの話はあくまでも、購入する立場の話で合って、グラス一杯のワインの向こう側には、醸造しているワイナリーの方たちは勿論、ブドウをつくっている農家さんたちがいるという事を改めて感じました。

どんな食材でもワインでも同じことがいえると思います。
この方たちの造ってくださったものを、より価値あるものに変えていければと思っています。